感染症について
大人と違って、小児に膀胱炎はありません。小児で膀胱炎のような症状がある場合は腎盂腎炎といって、インフルエンザに似たような高熱を発します。また、先天性の奇形(膀胱尿管逆流症、腎盂尿管移行部狭窄)が必ず合併しています。検尿、血液検査が必須です。
夜尿症(おねしょ)について
多くの場合、おねしょをするお子さんは熟睡しているため尿意を感じておらず、中には、お漏らしした後も目が覚めないお子さんさえいます。
しかし、お漏らししてもお子さんを起こしてはいけません。まず、お漏らしをしたことで"冷たい" "気持ち悪い"と感じ、お子さんが自ら目を覚ますことが重要なのです。こういった経験をすることで、次は漏らした瞬間に、その次は尿道をおしっこが通った瞬間に・・・と目が覚めるタイミングが変わってきます。やがて、尿意を感じた瞬間におしっこの夢を見るようになり、ついには尿意で目が覚めて、トイレで用が足せるようになります。
ですから"おねしょをしてしまう前に・・・"と寝ているところを起こしたり、おしめをするようなことは決してしないでください。お泊まりなどでどうしても心配ならば、当日の2週間以上前に受診しましょう。
真性包茎について
小児でも、まったく亀頭が露出できない状態だと、成長によって改善することはありません。むしろできるだけ早いうちの手術が必要です。本人のためにも、物心がつく前に済ませてしまいましょう。当院では、3歳以下のお子さんでも日帰りで手術を行っています。
小児の包茎手術には、背面切開法が用いられます。これは、包皮による狭窄部分(覆われて狭くなり、亀頭が出にくくなっている部分)を縦に切開し、垂直方向に縫うことで狭窄を解消するというものです。ただし、包皮はもとどおり余ります。