いいがやクリニック - 目黒区緑が丘、泌尿器科・内科・外科・皮膚科

包茎について

包茎には、無理なく亀頭を露出させることができる仮性包茎と、勃起時に包皮が邪魔をして亀頭の露出ができない真性包茎があります。また、無理に亀頭を露出しようとして元に戻せなくなり(嵌頓)、痛がるような場合も真性包茎です。

仮性包茎は、医学的にはなんら問題がない状態です。確かにカビが付きやすく、女性からも移されやすかったり、抗生物質を内服しただけでカビが生えやすくなったりはします。ただし、軟膏を塗ったり、清潔にしていれば問題はありません。また陰茎癌の発生率が高いという風評もありますが、明らかな根拠はありません。陰茎癌の発生率が低いデンマークでは乳児のうちに割礼をしますが、これは仮性包茎と同じ状態にするだけに過ぎないのです。

仮性包茎の手術を行う場合、美容外科で手術するのと同様、環状切開法が主体になります。各種保険が適応されませんので、手術費は9万円ほどかかります。

嵌頓しているような場合は、小児と同じ背面切開法での手術に保険が適応されます。ただし嵌頓していても、美容的効果を重視して環状切開法を希望されるということであれば、保険は適応されません。手術費は仮性包茎の方と同じになります。

機能的には、背面切開でも、環状切開でも変わりはありません。環状切開は、余分な包皮がない分だけ、美容的にも清潔面からも若者にはお勧めです。しかし背面切開でも、普段から十分亀頭を露出させる癖をつけておけば、包皮は余りますが問題はありません。

美容外科は、そもそも目的が"美容"ですから、決して小児の包茎は扱いませんし、大人の場合でも背面切開法による手術を勧めないのです。ただ、いくら美容のためとはいえ、環状切開法の手術費は決して安いものではありません。よく考えてから手術をすることをお勧めします。

当院では、手術翌日、1週間後、3週間後に来院していただき、出血の有無、傷の状態、セックス可能な状態かどうかをチェックしています。